医療法人社団晴山会 おしきり眼科

おしきり眼科は武蔵村山市にある眼科(予約優先制)です。

TEL.042-562-6688

〒208-0011 東京都武蔵村山市学園3-50-1

眼科と在宅医療との関わりについて

眼科と在宅医療との関わりについて

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東京都眼科医会報2015年夏号の「診療あれこれ」に投稿した内容です。

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平成27年度第2回目の介護認定審査会の資料(認定基本調査票、特記事項、主治医意見書)の事前の読み込みが済みました。今回は1次判定の変更は少ないようでした。

武蔵村山市医師会では、会員数が少ないので診療科に関係なく正会員は介護認定審査会の委員を順番で最低でも1期2年引き受けることが義務になっています。但し、特別な事情があれば免除されます。前回は北多摩医師会の理事や市医師会の副会長兼会計を行っていたので免除させて頂きました。今年度その順番がまた回て来ました。5月末に3期5年務めた市医師会の会長を退任して時間的に余裕ができるだろうということで、引き受けることになりました。

武蔵村山市で開業して22年目になりました。20年もやっていると慢性疾患の患者さんの高齢化が進み、開院当時に比べると80歳以上の患者さんが大幅に増えてきています。また、病気や足腰が弱くなったという理由で一人では通院するのが困難になって、家族が付き添って時々来院したり、家族が薬だけ取りに来る人も年々増えてきています。また、一方では待合室の床に唾を吐いたり、ズボンが濡れていて尿臭のする患者さん、果てには待合室で毎回失禁してしまう患者さんなどもいて、職員もその対応に苦慮しているところです。

今回、介護認定審査会の見学や初回の研修会を受けて実際の資料を見てみると、前述した外来で対応に困っているような患者さんは特別なことではなく、介護の現場では日常茶飯事で当たり前のことのようです。

日本眼科医会では以前から眼科も在宅医療に積極的に関わるように推奨しています。私もホームページでは「往診します。」と告知していますが、実際は年に2~3回程度でそれほど積極的ではありません。最近外来患者数が減少してきていることや受診したくともできない患者さんが増えてきている現状を考えると今後在宅医療の需要は増えると思われます。全ての眼科医が在宅医療をやる必要はないと思います。必要を感じている眼科医が、まずは自分ができることから始めることが大切だと思います。

ただ、往診は病状の急変などがあり患家からの要請がないと行けません。一方、目の4大成人病(白内障、緑内障、糖尿病網膜症、加齢黄斑変性症)のような慢性疾患の場合は応急的な往診ではなく、定期的な訪問診療が必要と思われます。

しかし、診療報酬上は内科等の他科がすでに訪問診療料を算定している場合、眼科では算定できず往診料で対応するしかないようです。これが、眼科が在宅医療に関わることを妨げている原因の一つと考えられます。今後の診療報酬の改正の際は、眼科や耳鼻咽喉科、皮膚科等の内科以外の専門医の訪問診療を認めるようにして欲しいと思っています。

2025年問題―団塊の世代の人たちが全て後期高齢者になり、それに伴う医療や介護の社会保障費の増加が問題視されています。その対策として国は「地域包括ケア」のシステム作りを進めています。28年度末がタイムリミットですが、眼科も何らかの形で協力して行く必要があると考えています。

そして、2025年には自分は70歳。健康寿命を考えるとたぶん大丈夫だろうと楽観はしていますが、今まで通りに医療を提供する立場にいるのか、それとも医療や介護を受ける立場にいるのか、私のもう一つの2025年問題です。

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