IT眼症とのお付き合い

 IT眼症とは、嘗てのVDT症候群やテクノストレス症候群の中の様々な目の症状です。
 主な症状は、疲労による目の痛み、一時的な調節力の低下による見え方の低下と眼不快感、瞬きの回数の低下によるドライアイとそれに伴う見にくさなどがあります。
 対策としては、目薬に頼らずに目に優しい環境づくりが大切です。
 オフィス周りの環境づくりでは、エアコンなどの風が当たらないようにして、湿度を保つことです。
 デスク周りの環境づくりでは、ディスプレイの位置を正面よりやや下向きで目から50~60cm離れた位置に設置する、照度を上げ過ぎないこと(500ルックス以下が推奨)です。
 目の周りの環境づくりでは、眼鏡やコンタクトレンズのチェック、場合によっては中近または近々眼鏡の使用の検討、コンタクトレンズはドライアイを誘発しやすいので就業中は眼鏡を使用が良い場合もあります。
 就業中の注意点は、VDT作業時は瞬きが減りやすいので、意識的に瞬きをするように心掛けましょう。
 休憩については、厚労省のガイドラインでは1時間に1回、10分の休憩を推奨しています。そして、休憩中はスマホを使わず、遠くをボーっと眺めたり、目をつむって休むことも良いです。

参考文献:山田昌和.IT眼症とのおつきあい.日本の眼科2024;95:1445

2025年01月06日